EVERGREEN

好きな人が物書きなもので、つい。

夢に敗れ夢にはぐれるージャニオタ就活体験記

 
「何度夢にやぶれ夢にはぐれ ここまで来ただろう」
 
今年の夏、内定をもらって21卒就活を終了したとき、ふと頭の中に流れてきたのはNEWS『NEW STORY』のこの一節でした。見切り発車で就活を初めて失敗、卒業を延長して新型コロナウイルスの影響を受けつつ一から別業界での就職活動。文字通り”夢にはぐれ”、決して順風満帆とは言えない就職活動でした。
 
そんなわけで、#ジャニオタと就活 タグをつけておきながら「ジャニオタは就活なんて楽勝よ!」と励ましてあげられないのは非常に心苦しいのですが、むしろ私の失敗談も参考にしてもらえたらと思いつつ、自分の波乱万丈な就活を赤裸々に綴ってみることとします。途中、ちょっと重い話も入るので、苦手な方は「やってよかったこと」から読んでくださいね。
 
 
ずっと書こうとは思ってたのにいろいろ(いろいろ)あってボサッとしてたら10月になってしまったのはお許しください…………………………………………………………………………
 
 

私の就活年表

 

1. 基本情報と3年12月までの私

はい、執筆者の基本プロフィールです。どーん。
【なまえ】べーぐる
【自担】加藤シゲアキ
【大学】都内私大 文系学部(指定校推薦)
【サークル】映像制作・イベント(ほぼ業者)
【アルバイト】某小売店レジ 6ヶ月(サークルが忙しくてやめる)、映像制作

 

さて、アルバイトの欄からなんとなく予想されるかもしれませんが、私の学生生活はというと一にサークル・二にサークル・三に趣味(あれ?学業は?)みたいな感じでした。
 
比率にしたらサークル:学業:バイト=7:1:2くらい。マジで褒められたことではないのですがサークルで責任のある立場だったのでそっちを優先して授業切ったりもしてました(単位は取ってたよ!!)。
 
 
 
サークルでは個人や団体から依頼を受けて映像をつくるということをしていて、自分で作るだけではなく案件ごとに打ち合わせに行ったり、スケジュール敷いたり、チーム編成したり、その合間で研修したり…といったマネジメントも担当していました。この依頼がトータル年50件以上あったので、サークルの仕事をしないで1日遊びに行けるような日は月に2日くらい。うーんブラック企業
 
 
でもその活動がとにかく楽しくて、一年生の頃から「社畜」と呼ばれるほど打ち込んでいた私は()、自然とクリエイティブを仕事にすることが夢になっていきました。それなら早めに行動しておこうと、2年の頃に制作会社でのアルバイトを開始。ときどきフリーランスで依頼を受けてお金を稼いだり、自分のお金でセミナーに通ったりもしていました。
 
 
 
 
 

2. 3年1月 就活スタート、早々に一社内定

そんなこんなで3年12月まではサークルに忙殺されていた私は、2019年の正月からえっちらおっちら就職活動を始めました。業界誌を買ったり気になる映像のクレジットをメモしたりはしていたので、そのリストから求人募集があるところに応募してみたり、就職サイトに載っている企業で気になるところに応募してみたり。今思えば制作実績しか見ていない行き当たりばったりな探し方です。
 
そして、何社か応募している中、ある会社の一次面接に行くと、その日のうちに内々定が出ました。
 
実は就活を始める前に志望業界に就職した先輩に話を聞きに行っていたのですが、その人は「一社目で意気投合したし内定出たからそこしか受けてない」とかいうウルトラスーパーレアパターンの人でした。決してそのせいにするわけではないのですが、「そういうこともあるんだ!」と思っていた私はここで一度立ち止まることができず、早々に就活を辞めてしまいます。制作事例も魅力的だったし、そもそも自己肯定感が低いところがあるので”内定がもらえた”ということが飛び上がるほど嬉しかったのです。
 
 
 
 
 

3. 3年3月 内々定に別れを告げる

1月の時点で受けていた数社は全て選考を受けるのをやめてしまったので、2月はハッピーモードの中遊んで暮らしました。3月からは内定をいただいた会社にアルバイトで出勤することになっていました。
 
 
ところが、出勤初日から早速不安を覚える出来事が起こります。
 
入社1~2年目の隣の席の社員さんが、1日に2回も3回も社長に呼び出されて絞られているのです。私は(HSPかもしれないしそうでないかもしれないですが)自分以外の人が"怒られている”ことがものすごくストレスになるタイプだったし、そうでなくとも社員数名の小さなオフィスにはその度に僅かな物音にも気を遣うくらいの緊張感が漂い、率直に「これは続けられない」と思いました。
 
 
また、その怒られている内容も理不尽で全く納得できませんでした。私は手越くんじゃないですが小さい頃から何かと班長やリーダーをやるタイプだったので、いわゆるリーダー論には比較的強めの思想を持っており、社長の態度は思いっきりその思想に反するものでした。
 
社員の方とも話してみると、「ずっと辞めたいけど転職が不安だし…」とおっしゃっていて、社会人の知人数人に相談しても「早めに切り替えた方がいい」というアドバイスだったので、結局、勤務三日目にして私は最初の内定をお断りすることになりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
4. 4年4月~5月 立ち塞がる職種の壁
この失敗を受けて、私は受ける会社の規模を気にするようになりました。苦手な人というのは避けられないけれども、やっぱり少なくとも数十人以上いる企業であればそれなりの協調性が働くからリスクが低いだろうと思ったのです。また、会社の内情が見えないことにもすごく不安を覚えたので、会社説明会や新卒採用サイトが整備されている、業界内でも大きめの企業をピックアップして受けることにしました。
 
 
ところがここで私を待ち受けていたのは「職種」という壁でした。
 
 
映像業界というのは、大きい会社であればあるほど、工場制手工業みたいな感じで、制作過程が細かく分かれています。そして、撮影とかCGとか、それぞれの工程のスペシャリストが求められるようになります。
 
しかし、前述したとおり、私はサークル(アマチュア)で「割となんでもちょっとずつかじってきた人」だったし、それを楽しいと思っていたので、一体どの職種が自分に最適なのかまるでわからなかったのです。会社ごとに説明を聞いてなんとなくこれかなあと思った職種に応募してみるも、当然志望理由に説得力がないし、専門的なスキルは美大や専門の人に敵わないしでなかなか先の選考に進めなくなりました。
 
 
 
 
 

5. 4年6月上旬 3つのメンタル大災害

不幸は続くものです。
少しずつ焦りが募る中、ここで私はメンタル破壊面接に出くわしてしまいました。
 
 
ある種の圧迫面接と言うのでしょうか。
 
その面接には服装指定がなかったのでリクルートスーツで伺ったのですが、まず「なんか君すごい流されてる感じするね」と嘲笑されるところから始まり、約30分間、自分の自己PRなどは一切語らせてもらえず、業界に対する悪口などをひたすら聞かされるのです。相手の論理には全然納得できないのに、その都度「ね??そう思わない??」と言われて仕方なく「はい…」と答えているとどんどん自分の思考が鈍って洗脳されていくような気がしました。
 
極め付けに言われたのが、「君って器用貧乏タイプなんだろうけど、なんでもできるって、なんにもできないっていうのと同じだから。」という言葉でした。知ってる。そんなことは、ずっと昔から痛いほど知っている。でも、それが自分の生きる道だと思ったから、少しでもできることが多い方が人の役に立てると思ったから、頑張ってできることを増やしてきたのに。
 
平常時であれば「この人普通にやばくね?」って思って終わることが、メンタルも多少弱っている就活の現場となるとそうは行かないのです。
 
初対面のたった一人の人の言葉でしたが、ただでさえ自信を失っている私のメンタルを破壊するには十分でした。20数年生きてきたけど、いかに自分が無価値な人間か突きつけられてしまった気がして、明日からどんな顔をして生きていけばいいのかわからなくなっていました。
 
 
 
 
それから数日以内に、2~3社からのお祈りメールが続き、持ち駒(選考中の企業)がなくなりました。どこも面接が盛り上がりひとまず手応えを感じていた企業だっただけに、やはりショックを受けてしまいました。
 
 
 
 
トドメは地元の母親の突然の来訪です。
その日学校から帰ったら母親がいて、正直「一番会いたくなかったな…」と思ってしまいました。
 
私は母親と決定的な亀裂があるわけではなく、ちゃんと愛情を注いで育ててもらったと思っているし感謝もしているのですが、シンプルに母には人として我慢ならないこともたくさんあるのです。それが、「人の話を聞かない」「無い知識を補おうとしない」「空気が読めない」「デリカシーがない」等々。
 
この時も、家で弱っている私を無理やり外出させようとしてきたり、執拗に話しかけてきたり。私が落ち込んでいる理由が就活だと気づくとなんと「どうせ自信あったんでしょ」と宣ってきました。これも、「自分がずっと自信の無さと戦っていることなんて身内すら理解してくれないのだ」と絶望するのには十分でした。
 
 
 
 
そうして私は、家を出られなくなりました。
 
 
 
 
 
 
 
6. 4年6月中旬 家を出られなくなる
病院で診断を受けたりしたわけではないので「家を出れなくなった」と書きましたが、症状としては初期の鬱だったように思います。出かけようとすると前述した面接の記憶が蘇って怖くなってしまう上に、リクルートスーツの人を見ると気持ちが焦ってしまうのです。また、道行く人が突然自分を指差して非難してくるのではないかという恐怖心がありました。
 
 
以前親しい友人が病んでしまったことがあるのですが、そのときの友人と自分との共通点が
①万事が自分のせいだと思ってしまい、口癖が「ごめんなさい」になる
②極端に感情に乏しくなる
大きくこの二つでした。
 
①に関しては今書いた通りです。実際には外出しなくても頭の中から自分を非難する声が聞こえてきて、それに「ごめんなさい、ごめんなさい」とひたすら謝っていました。その声は件の面接官だったり、昔の部活の顧問だったり、親だったり、仲がいいけど正論を吐きがちな友人(これが一番厄介)だったりして、「なにがしたいの?」ととにかく自分を責めてくるのです。
 
そうして精神的な外敵から身を守ろうとして心を固く閉ざした結果が、②の症状なのかなと思います。例えばお花を見て、普段なら「綺麗だな」とか思えるところが、「赤い」「花だ」以上の感情が何も浮かんでこない。笑いたくてお笑いの動画とかを見たりしても、遠い世界の出来事のように思えて全く心が動かないのです。逆に思いっきり涙を流すこともできなくて、どんどん閉塞感だけが募っていきました。
(この閉塞感が一定のレベルを超えると希死念慮に繋がるのかなと思います。私にもっと行動力があったら危なかった)
 
 
ネタみたいですが、何に対してもやる気が起こらなくて、1日窓辺で森山直太朗(生きて〜ることが〜辛い〜なら…)とKing Gnuと米津玄師と暗めのRADWIMPSを聞いて過ごしていました(明るい曲は聞けなかった)。
 
 
 
 
 

7. 4年6月下旬  復活

そんな症状が約二週間断続的に続いていましたが、幸せなことに大学3年間での充実した思い出は自分の中に残っていたので、「どうしたらあの活力のある自分に戻れるだろう」ということをずっと考えていました。そうして、悩みがあるときは大体人に愚痴ったりしてたな…ということを思い出し、自分にハイパー甘い友人ズをセレクトしてごはんに行きまくりました。ちょうど同期も内定が出て就活を終えた頃だったので誘いやすかったのです。
 
人と話すと、相手が自分の代わりに怒ってくれたりして、自分の悩みが段々小さいことに思えてくるんですよね。そしたら友人と適当に見に行ったスパイダーマンが普通に面白くて、あんまり泣くような映画じゃないのに自分が「おもしろい」と思えたことに感動して泣いたのを覚えています。
 
 
SNSにも救われました。Twitterでちょろっと弱音を吐いてみたら優しいリプライをいただいて、そこで改めて「初対面の人にクソdisられることもあるけど、顔も名前も知らない人が優しくしてくれることもある」と実感できたのです。
 
 
そんな中で、友人たちには揃って「べーぐるはいわゆる普通の就活の方がロジカルにできて向いてると思うよ」みたいなことを言われ、就活の再々スタートを考えるようになりました。そこからエージェントに登録したりして業界を限定しない就活の情報収集を始めました。
 
 
 
 
 

8. 4年7月  業界を変え就職留年を決める

いろいろなイベントに参加しましたが、「説明会に行く」ということ自体が私にとっては初めての経験でした。しかし、7月ともなるともう21卒のインターンが始まっている時期です。「説明会ってこんなに詳しく話してくれるんだ…」「これなら志望動機も固まりやすいな…」という感動はありつつ、やはり有名企業の採用は軒並み終了していることがわかり、少ない選択肢の中から選びたくないこと・時間をかけて情報収集したいことを理由に就職留年を決めました。そして、専門職ではなく、総合職志望でマスコミ/サービス業界を見ていくことにしました。
 

 

これは最近見たツイートなのですが、これがすごくわかりやすくて、クリエイティブなことをしていても私は明らかに”サービス業"タイプだったんです。
 
実際、就活中、「どんな映像が作りたいか」みたいなことを聞かれたときの本音は「相手が満足して喜んでくれるもの」だったし、サークルを引退してからはほとんど映像をつくっていなかったのです。それは忙しいからじゃなくて、ニーズがないからでした。ずっとニーズがある環境にいたから錯覚していたけれど、私は基本、人が喜んでくれることなら別になんでもいいタイプ。もちろん何かを工夫してつくることも好きなので、映像が自分にハマったところはあったと思うけれど、それは手段の一つでしか無かったんだなということにここでやっと気づきました。7月中旬のことです。
 
 
この決断に際して抱えていたのは卒業が遅れることに関する心配よりもむしろ「一度”夢”と志したものを諦めるのか?」という葛藤でした。しかし、この頃も一応映像業界を見てはいたもののいいと思える会社がなかったことなどから、少なくとも新卒の就職先にするのは得策では無いと思い、自分の中ではとりあえず"保留"することにしました。いつかまたやりたくなったら、そのとき考えればいいと。
 
 
 
 
 

9. 4年7月下旬〜9月  インターン&セミナーデビュー

さて、ここからは割と普通の(?)就活生と同じ行動パターンです!笑
 
インターンの解禁は6/1でもう募集が終わっている企業も多くあったので、就留を決めてすぐに今応募できる企業へのエントリーを急ぎました。就留して確実に良かったことのひとつは友人を頼りやすいことです。現役のときは遠慮して連絡すら取っていなかった私ですが、みんな暇してたのでESの添削などなにかと頼りやすくてとても助かりました。
 
 
また、自分はノーマル就活に関してはずぶの素人である自覚があったので、いろんな企業が主催している無料の「就活入門セミナー」みたいなやつに行きまくりました。講師の考えが自分に合わないことも普通にあるので、「3人から聞いて3人とも同じこと言ってる部分があったらそれが真理だ!」みたいな感じで、できるだけ情報源を多くすることを意識していました。
 
 
 
 
 
 

10. 4年7月下旬〜2月  インターンインターンインターン

私は仕事っぽいことはサークルで体験していたしバイトでも数年同じところに務めていたので、とにかくいろんな企業を見ることの方が大切だと思い、長期ではなく短期インターンで片っ端から気になる企業に申し込みました。
 
インターンに行くメリットについては後述しますが、私はイベント大好きオタクだったので初対面の人に会うのも楽しいし企業の会議室入れるのもワクワクするしで、割とインターンを楽しんでました(笑)感覚としては、コンサートとか舞台のチケットをとって参加するのに限りなく近かったです。定期的に就職サイトをチェックして情報集めながら、応募して、選考受けて、参加するの繰り返し。この期間でだいたい15社くらい参加しました。
 
それから、7月に登録したエージェントの方を就活アドバイザーのような感じで利用して、月に一回面談に行っていました。エージェントって求人紹介するのがお仕事なんですが、私の担当の方は珍しく「べーぐるさん求人紹介はあんまり必要なさそうなので…」と言ってくれる人で、面接での受け答えを考えたり、インターンの感想を話したり、自己分析の場として利用させてもらいました。人に話すと自分の考えもクリアになるし、不安も吐露できるしで一石二鳥だったので誰か定期的に相談できる相手は絶対につくったほうがいいです!
 
 
 
 
 

11. 4年3月  コロナの足音とスタートダッシュ失敗

いよいよ就活が本格化する3月。私は「1日にエントリーを頑張って、翌週からの加藤シゲアキウィークを満喫して、STORY聞いて、週末にSTORYの宮城公演に参戦して、そのエネルギーで就活頑張っちゃうぞ〜!」といういかにもジャニオタらしい計画を立てていました。
 
 
ところが新型コロナウイルスの影響で宮城公演は延期(当時)になり、一緒に参戦する予定だった友人は参加できないので払い戻しすることになり、気丈に振る舞ってはいたものの、気持ちはめちゃくちゃ萎んでしまいました。この頃になると入っていた面接の予定などもどんどん「時期未定」で流れ始め、手帳は二重線だらけに。
 
 
その不安と虚無感からの現実逃避で学生最後の一月をエンジョイする友人と遊びまくっていたら、半月以上何もしないまま3月下旬になってしまい、第一志望群のESすら書いてなくて締め切り直前に慌てる羽目になりました。友人に「お前忙しいの大好きじゃん!ほらやれ!」と語弊しかない励まし(?)とともにお尻叩かれながら一日二日で怒涛のようにESを書きました(友人に感謝)。
 
 
 
 
 

12. 5年4月 緊急事態宣言で死ぬメンタル

しかし、その後4月に入って緊急事態宣言が発令され、もう慌てることすらできなくなってしまいました。ほとんどの面接が流れ、ほぼ向こう一ヶ月が空白に。
 
 
家でやることがなくてぼんやり天井を見つめていると、昨年の家を出られなくなった時期と重なって、メンタルが死んでいく気がしました。このときは自分が出られなかったわけではなく、社会的に出てはいけなかったわけですが、やっぱりメンタルが落ちているときにずっと家の中にいると鬱々としてしまうんですよね。運動しよ…ディスタンスとればいいでしょ…と外に軽くランニングに出た日に「外走ってるやつマジ迷惑」みたいな投稿をTwitterで見て、また誰かに非難されている気分になってしばらく引きこもったり。この時期は就活2年目で未曾有の感染症に見舞われるって、「どこにも就職できない星のもとに生まれてしまったんじゃないか」と絶望していました。
 
 
ステイホーム期間に気づいたことなのですが、新しい映画を見るとか、新しい音楽を聞くとか、新しいものに触れることって結構精神的エネルギーを使うんですよね。それと同じで、このときはインターンで見ていない企業を新しく調べる元気がどうしても湧きませんでした(企業研究は元気な時に一通りやっておいた方がいいです)。エントリー済みの第一志望群の情報だけはずっとチェックしていましたが、この時点で私の持ち駒は10社くらい。平均よりかなり少ない状態でしたが、今月ある最終面接の対策しっかりするから許して…みたいなことを思って放置していました。
 
 
 
 
 

13. 5年4月下旬〜6月末 内定獲得・その後

どうなることかと思っていましたが、本当に幸運なことに、そんな4月の末にようやく結果が出ました。第一志望群の企業から内々定が出たのです。インターンからのルートで受けていた選考でした。

 

受かったから言えることですが、この企業はインターンに参加した時にかなりフィーリングが合うというか、そこで働いている自分が想像できるなと感じた企業で、私は大学もサークルもそんなフィーリングで選んで成功したので、やっぱり第六感って大事なんだなあと感じました。また、インターンのときに「自分のこういう話をすればここ受かるな」と内定までの道筋が見えたような気がしたところでもあったので、それもマッチングだったのだと思います。
 
 
とはいえ、一年目の失敗もあるし、他に受けずに見送るのはもったいなく思える企業もあったので、内定を保留して6月末まで就活を続けました。
 
内定が出た企業では自分の思ったことを素直に話して合格したので、そのマッチングを確かめるという意味でも、以降の企業では一切媚びずに素直な返答をすることを心がけていました。すると、(キャリアプランとか)受かった会社では評価された回答と同じ返しが他の会社では微妙な反応だったり、後から内定した企業とのマッチングを強く感じることも多くありました。また、選考途中で明らかに合わないなと思った企業はさっさと選考を辞退してました。
 
 
結果、最終面接まで行ったところはあったけれど、内定はその一社のみ。
迷うこともなく私の21卒の就活は幕を下ろしました。
 
 
私のわがままを聞いて2ヶ月も内定を保留して待ってくださったり、このご時世で内定取り消しはしませんと言ってくれたり、内定式を終えた現在も内定先にはすでにいろいろと感謝できることが多くて、良縁に恵まれたなと思っています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

やってよかったこと

さて、ここからが本題!
個人的に、就活戦線を戦って一番内定に結び付いたなあと思ったことを紹介します。
 
 
 

1.自己分析

まずはこれですね。理由は2つあって、一つ目は紛れもなく「自分が後悔しない選択をするため」です。私のような失敗に陥らないように、自分は本当は何に価値を見出しているのか?ということを見つけることが大切だと思います。ジャニオタであれば、なんでそのグループが好きなのかなあ、とかも考えてみるといいかも。
 
たまに「好きなものとか特にないわ!」というタイプの人がいますが(私の友達にもいる)、そういう人は逆に苦手なものを考えてみるといいかもしれません。自分が「これ無理だわ」と思うことを避けるところから始めてみると、意外と業界や会社が絞られてきたりするものです。例えば私でいうと、なにかをコツコツやるということが苦手で、短期目標がないと頑張れないタイプなので、できるだけ仕事のスパンが短くて評価がわかりやすいタイプの業界を志望していました。20年がかりのプロジェクトとか頑張れる気がしないので商社とか無理だな…みたいな感じですね。
 
 
 
 
そして二つ目の理由が、「内定を取るため」です。
 
「自己分析」という言葉を聞くとアンパンマン症候群(注:「なんのために生まれて…なにをして生きるのか…」という哲学モード)に陥るの、結構就活生あるあるだと思うのですが、そこまで深いことを要求されているわけではなくて、私は自己分析で必要なのは「自分のキャラクターを固めて言語化できるようにすること」だと思っています。
 
例えば、就活でよく出くわす適性検査という名の大量の設問がある心理テストみたいなやつ。「考えるより先に行動する派/行動するより先に考える派」とか、自分のことと思って考えると悩んでしまいそうですが、あなたの自担についてだと思ってみるとどうでしょう。私の自担であるNEWSの加藤さんだったら200%後者ですね。とまあ、自担のことだと思って設問を見てみると結構解けるんですよ、これが。これは、正解かどうかは別として、私たちの自担がそれだけしっかりキャラクターをアピールできているということなんですよね。
 
もう一つ。番組のオファーについて考えてみます。2019年に手越祐也くんが『逃走中』に出演して爪痕を残したことがあったんですが、これって知名度以外にも、「普段からフットサルで鍛えていて足が速い」→「終盤まで残りそう」、「女の子を大切にするキャラ」→「救助とかにも向かってくれそう」、「挑戦的なキャラ」→「ミッションにも挑戦してくれそう」みたいな制作側の期待があっての起用だったと思うのです(そして手越くんはその期待を裏切らないパフォーマンスをしたわけです)。「僕はこういう人間です」というタレントの普段のセルフプロデュースが直接お仕事につながっています。
 
 
 
新卒就活では自分の人となりをアピールして「この人にこういう仕事を任せたらこう活躍してくれそう」と想像させることが大切です。つまり、アイドルと同じ「自分のキャラクターのアピール」のための「自己分析」が必要だと言えます。パーソナリティーなんて多面的だしそんなの伝えきれんよって私も最初は思ってたんですが、2年間の就活を通して、少なくとも仕事をするときの「オン」の面を自分のキャラクターとして固めて、一枚のESや15分の面接でもわかるように言語化することが必要なんだなと実感しました。
 
 
そう、就活生はジャニーズアイドルなのです!!!(違う)
 
 
 
 
 
では、それをどうやってやるか。
 
まずは自分のキャラクターをどう見つけるか、というところですが、自分の個性って他人との差異で見つかるものだと思うので、私は自分一人で考えるだけでは答えは出ないと思っています。だから自己分析の本とかは買っていないです。
 
個人的には一番いいのは後述するインターンの経験でした。私はとりあえずいろんなインターンに行きまくってたわけですが、そうするとたくさん初対面の人に会う機会があるので、自己紹介を聞いたりとか、グループワークでの立ち回りを見たりとかして「この人はこう考えるんだな〜」と人を分析することができるんですよね。そうすると、翻って自分はこのグループの中でどういうキャラなのか・何を考えているのかも見えてきて、自己理解が深められました。
 
SNSも個人的には有用でした。SNSやブログって人の価値観がたくさん詰まっているので、それを見て「ほえ〜〜そうなんだ」「私はこういうタイプだな〜」となんとなく考えることが、最終的に自分のパーソナリティの輪郭をはっきりさせる大きな手助けになったと思います。
 
 
そうしてなんとなく自分がどんなアイドルなのかが見えてきたら(?)、それをESや面接で上手くアピールする方法を考えます。個人的なコツはエントリーシート全体で「自分」という作品になるように客観的に見て調整することです。
 
例えば、ガクチカに「テニスサークルで頑張った」と書いたら、「社交力が高そう・陽キャっぽい」というプラス評価がある一方で、「一人の時間が持てなそう」「学業はどうなんだろう」という印象があるかもしれない(テニサーの人マジでごめんなさい)。そこで趣味の欄に「読書」とか書いておくと、この人はアクティブなだけじゃないんだな、とちょっとネガティブな印象を中和できるわけです。
 
もちろん中和するだけじゃなくて、全体を見ながらとことんアクティブな人間に見せることもできるし、とにかく客観視して自分のパーソナリティーが伝わるようにうまくバランスをとることが大切!
 
世の中にはこの作業がめちゃくちゃ上手くて自分を限りなく企業の求める人物像に近づけて演じきれる役者タイプの器用な人もいますが、個人的には素の自分に合う会社に入れることが一番だと思っているのでやろうとは思いませんでした。寄せ方が間違っているかもしれないし、それで落ちたらそれはそれで悔しいしね…。
 
 
 
 
 
 

2.インターン(短期)

サークルに命を懸けていた私の周りにはやはりサークル命みたいな人種が多くて、そういう人たちは3年の冬とかから就活を始めて本選考だけでしっかり内定をとって就職していくので「インターンなんか意味ないよ!」とずっと言われてたんですが、私はこの一年で「インターンめちゃくちゃ意味あるよ!」と思った人間なので紹介します。(笑)
 
インターンに参加して感じたメリットはざっと以下の通り。
 
①いろんな人と会うので自己分析のいい材料になる(前述)
②説明会より丁寧な説明が聞ける、質問もしやすい
③企業の雰囲気がわかる
④本選考でアドバンテージになる(こともある)
⑤成功体験になる
 
 
①は前の項目で話した通りです。関係ないけどグループワークとかあるインターンだと普通に仲良くなって友達が増えることもある!私はインターンでできた友達とついこの間もリモート飲みしました。
 
 
続いて②。「インターン意味ない」派の主張としてよくあるのが「1dayとかマジ選考にも関係ないし時間の無駄」というものなのですが、考えてみて欲しい。合同説明会のブースで30分くらい人事の人が頑張る説明や、1時間くらいでやる単独の説明会よりも、1日かかってるインターンの方が説明の内容濃くね…?ということを。
 
また、コロナ禍以前の就活生あるあるで、3月には説明会ラッシュで一日でいくつも企業を梯子して…と忙しくなるイメージがあるのですが、秋口あたりにインターンでしっかり説明を聞いておけば、3月のスケジュールを少し楽にできると思います。それから、大人数の説明会だと、挙手して質問するのってなかなかのハードルですが、インターンであればまあ懇親会とかあるところが多いので、近い距離で質問もしやすいです。雰囲気も殺伐としてないしね。企業もそれを狙っていると思うし、私は1dayでもすごく価値があると思います。
 
 
③も少し②と被りますが、事業内容とかとは関係ない雰囲気が知れること、これはめちゃくちゃ大きいと思います。社員の方と直接話して思うこともあれば、プログラムの内容からなんとなく企業の体質がわかることもあります。質問もしづらいけど企業風土とか気になる人は絶対にインターンで偵察した方がいいです。
 
 
④。インターン参加者が全員参加できる早期選考、選ばれた人だけが参加できる選考、インターンのルートはなし、そういう採用戦略は企業によってさまざまですが、「インターンに参加した」ということは少なからずアドバンテージにはなります。インターンのエピソードなんかが志望動機に入ってるとやっぱり強いと思うし、参加者としての知識があるだけでベター、爪痕を残せていればベストです!
 
私は最終まで行った企業はどこもインターンでのパフォーマンスでの評価が大きくて、人事の方が私の顔と名前を覚えてくれてたり、インターンのときのことを褒めてくれたり、めちゃくちゃ恩恵を感じました…。個人的にはもともと「15分の面接で自己PRとか無理だろ!3日間頑張るからパフォーマンスで評価してくれ!」と思ってインターンに行ってたところもあるので、ありがたいことにちょっと作戦が成功したところもあります。
 
 
最後に⑤。最後だけあって、これが私の最推しポイントです!
 
本選考は、始まってしまったら「落ちるか、内定するか」の二択です。最終面接まで行って落ちることだって普通にあるしどうして落ちたのかわからないこともよくあるのでめちゃくちゃ自信が削がれます。
 
しかしインターンは本選考より圧倒的に通りやすいし、(参加するだけじゃダメだ!みたいな意見はさておき)受かって参加したらそれが”ゴール”です。なので、インターンの選考に参加しておくことで、エントリーシートないし面接ないしGDを潜り抜けて”合格した”という経験をつくることができるのです。単純に面接等の練習になる面もあるし、就活で”合格した"経験があるということはいざ本選考に挑むとき結構自分の心の支えになります(ここで流れ出すU R not alone)。
 
 
 
インターンに行くこと自体を億劫に思う人もいるかもしれませんが、たとえインターンでいい結果を残せなかったとしても評価がマイナスになることはないし、個人的には超ノーリスク・ハイリターンな催しだと思うので、ぜひ前向きにチャレンジして欲しいと思います!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

おまけ:よくありそうな質問

Q.「ジャニオタであることを隠してましたか?」
→全く隠してないです!むしろ自分のパーソナリティの根幹を占める部分なので積極的にネタにしてました。私は受けてる業界柄エントリーシートの設問等で「好きなエンタメ」とか聞かれることが多かったので、そういう欄にはほぼ全部「NEWS」って書いてましたし、そもそも卒業論文のテーマもNEWSなので話す機会が多かったです(笑)「とにかくめちゃくちゃ顔が良くて……っ」とかオタクモードに入っちゃうとよくないとは思うんですが、堂々と論理的に魅力を語れば何の問題もないと思います。もしもジャニオタだからって理由だけで落とされるならこっちから願い下げだしね!
 
 
Q.「就活留年してることについて突っ込まれましたか?」
→五分五分です。正直本選考の初期段階とかインターンの選考とかだとそもそも気づかれていないこともありました(笑)もちろん「なんで?」って聞かれることはあったけど、ちゃんと伝わるように理由を話せれば何の問題もなかったしむしろ志望動機を補強できることも多かった気がします。私も就留を決めたとき就活強者の先輩にクソ脅されてビビってましたが、(業界にもよるかもしれないけど)それが理由で落とされたこともないし明確なハンデを感じる機会もありませんでした。
 
 
 
Q.「就活留年オススメしますか?」
→自分はありがたいことに留年して結果に繋がりましたが、学費もかかるし社会情勢の問題もあるし、本当に人によりけりだと思うのでなんとも言えないです。たとえば今現在の21卒〜22卒で言えば景気的にどんどん就活市場は厳しくなっていくと思うのであまりオススメできません。また、私は一年目と二年目で全く違う就活をしていたのである意味新鮮な気持ちでできましたが、同じ会社に再トライとかするのはメンタル的に厳しいだろうな…と思うし、就活は受験と違って点数で結果が出ないので「あとどこを頑張れば内定取れるのか」というのがわからないのも辛いところだなと思います。とはいえ、よかったこともたくさんあるから選択肢の一つとしては十分あるよ、とお伝えしたいです!
 
 
 
Q.「SPI対策はしましたか?」
→受験の頃の記憶は遥か銀河系の彼方にフライアウェイしていたので、ブックオフで非言語用の問題集(頻出問題と解法が乗ってる薄いやつ)を買って、ざっと目を通してから挑むようにしてました。4年夏の就活リスタート時にSPI目当てで一社受けていて、そのときに受けたやつが点数良さげだったので使いまわせるときにはそれを使いまわしてました。SPIの点数が重視される業界でもなかったので、自分でもあまり心配してなくて、問題集を解いたりはしてないです。
 
 
 
Q.「スケジュール管理はどうしていましたか?」
→ずっとRollbahnのマンスリー手帳を愛用しているので、就活でもそのまま使っていました。いつもはマーカーで学業/サークル/バイト/遊び/就活とカテゴリごとに色分けして記入しています。就活では「この期間のどこかにある面接」とか「受かったら入るインターン」とかとにかく不確定な予定がたくさん発生するので、メモのページに自分でマス目を書いて、不確定な予定も全部書き込む「仮カレンダー」(2枚目)を作っていました。他の予定との兼ね合いや面接とかのダブルブッキングを避けるのにおすすめです!
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Q.「就活中よく聞いてた曲」(答えたいだけ)
→面接向かう時…『BLUE』『トップガン
自分が日本代表か強い女になった気分になれる🤘
→面接直前…『クローバー』『U R not alone』
一人じゃないんだよって思える曲たち!NEWSに手握ってもらえる!コンサートでのURはいつも就活のことを考えながら聞いていたので、おそらく一番聞いた曲です。
 
 
あとはコメントなりDMなりマシュマロなりいただければ答えられる範囲でお答えします!
 
 
 
 
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私は基本何事も後悔することがなくて、「常にその時の自分の意思で判断しているから後悔なぞ無意味!」と思って生きているんですが、こと就活に関しては割とわかりやすく失敗/挫折したし、お金もかかっていることなので、この留年ルートを避ける道はなかったのかな…と考えることはやっぱりあります。
 
 
しかし、何度考えても今のところ結果はノーです。
 
 
サークルで自分の仕事がいっぱいあるとき、それを人に任せて早めに就活に目を向けることは自分にはできなかったし、専門職も絶対に一度は志してしまったと思うし、最初に決まった会社に勤めてても今頃鬱だったと思う。
 
タイトルにした『NEW STORY』の歌詞を引用するなら、やっぱり「生きていく一度きりの物語」が「自分のSTORY」なんだな〜というか、申し訳なさも甘ちゃんの自覚もあるけれど、今のところこれが自分の人生なんだなと思っています。
 
 
 
 
 
10月になってしまいましたが、少しでもこれから就活を迎えるみなさんの参考になっていたら幸いです。受験と違って評価が出ないし正攻法もないしサポートも薄いし、自分自身で勝負しなきゃいけないしコロナ禍で尚更マジメッチャツライこともあるかもしれないけど、どうか私を反面教師にして乗り切ってくださいね!!!!心から応援しています。
 
べーぐるでした!