EVERGREEN

好きな人が物書きなもので、つい。

CLOVER PROJECT:あとがき

5月28日から本日迄、
Twitter上でNEWS CLOVER PROJECTという企画を運営していました。
 
企画の終了に際し、興味のある方に向けて主催者として感謝と今の心境を述べさせていただければと思い、このような記事を書くことにしました。とは言え、これは勝手な《あとがき》なので、読まなくてもなんの問題もない、バックヤードのおはなしです。
 
 
 
 
■動機について
はじめに私を動かしたのは、形容できない焦燥感と「NEWSのために何かできないか」という衝動でした。手越くんの活動自粛に伴い、4人のNEWSという形が変わってしまうのではないかという焦り。NEWSを好きになってからずっと、事あるごとにNEWSのために何かしたい、世間に対して好意形成をしたい、と思ってきましたが、あくまで私はただの一ファンに過ぎず、どうしても《できること》は限られてしまうと感じていました。
 
そんな中、28日にJohnny’s webの更新があり、「重く受け止めています」という3人のコメントが掲載されて、事態は思ったよりも深刻かもしれない、何もしなかったらいよいよ今のNEWSが失われてしまうかもしれない、という焦燥感に拍車がかかりました。特に、加藤さんの「あらゆる声が彼に届くことを願います」という一文は私たちファンがファンレターやなにかしらのメッセージを送ることを推奨してくれているように感じられ、いよいよ、行動を起こすなら今かもしれない、なにかしよう、という気持ちが固まっていきました。
 
 
そんな折、天啓のように飛び込んできたのがフォローしていた方の「もうみんなで歌う?」というツイートです。
 
 
思い出したのは、NEVERLANDの最終公演、東京ドームでの『U R not alone』と、15周年ライブ、味の素スタジアムでの『「生きろ」』の大合唱でした。
 
 
今回の手越くんの件の難しいところは、ファンの中にも、是か非かだけではない、本当に様々な感情がある、ということだと思います。実際に、自分のタイムラインだけでも多様な感情が渦巻いていて、多くの人が、とりあえずNEWSは好きだ、でもどういう心持ちでいたらいいのかわからない、という葛藤を抱えているように思えました。
 
でも、それぞれに巡る想いを抱えていても、一体なにを祈るのか、なにを届けたいのかわからなくても、届かないかもしれないと思っても、「なにか」が届くことがある。きっと「歌」ならそれができる、と思いました。
 
であれば、もしかしたら映像制作という自分の得意分野で多くの人の想いを掬い上げることができるかもしれない。さらに、再始動の際に手越くんがファン制作の動画を見たというエピソードや、そんなもどかしさを抱えているのがどうやら自分1人ではないということもわかり、はやる思いで企画を立ち上げました。発案からアカウントの開設までは、およそ3時間でした。
 
 
 
 
 
企画趣旨については募集期間終了時に書いた通りです。
 
憶測でなにかを糾弾したり擁護したりするのではなく、ただ4人のNEWSが見たいという声だけを届けよう、といったところです。また、たかが非公式のファン企画ですから、これに賛同したか否かでファンが分断されることも望んでいません。むしろ、今を複雑な心境で過ごされている方々に、手を動かすことで少しでも前向きな気持ちになってもらえたら、同じ想いの人がいることを知って心の拠り所にしていただけたら、という想いでいました。誰にだって「大好き」を叫ぶ権利も、祈る権利もあるのだから。
 
私が目指していたのは、《純粋に愛を叫べる"聖なる4合わせの庭"をつくること》、そして《NEWSにとっての選択肢を増やすこと》です。
 
たとえそれがエゴでも、我儘でも、好きなものを好き、とつぶやく権利は万人になると私は思っています。他者の人権を侵害しない限り、それは私たちの自由です。そして、こうやってファンの存在を主張しておくことで、4人で続ける、という選択肢が《不可能ではないもの》として残ってくれたら。今もそんな気持ちでいます。
 
 
 
 
 
企画を動かしている最中も、いろいろなことを考えました。
 
 
まず、こういったことをして、ある意味矢面に立つ時点で、ある程度の批判が飛んでくるであろうことは想定していたのですが、募集期間、1時間に10件程のペースで届いていたDMは、その全てが応募に際しての純粋な質問や温かい激励で、誹謗・中傷に値するような言葉はほとんどありませんでした。このことはなんだかこの殺伐としたSNS社会における希望のように思えました。
 
一方で、あらゆる問題を排除して企画を健全に運営するために、自分から定期的にエゴサをした結果、好意的でない意見を目にすることはもちろんありました。とはいえ、それはまさに自分自身が期間中ずっと自問自答していたことでもあったのです。(ここに書くのは売られてない喧嘩を買うようで申し訳ないのですが、)私の思考の記録として、いくつか勝手に回答してみることにします。
 
 
■誰やねん
→ごもっともです!アカウントを分けた事で、非公式で不安だ、と思った方も多くいると思います。
私自身もそう言ったデメリットは承知した上で、普段呑気に呟いているアカウントとON/OFFをきっちり分けたい、フォロワー稼ぎのようになりたくないという自分の気持ちを優先して企画用にアカウントを分け、本垢で言及することで、「調べればわかる」ような状態にしていました。多くの方から疑問の声が上がれば公開するつもりでツイートも準備していましたが、おそらく信頼度の高いアカウントの皆さんが言及したりRTしたりしてくださったことで、そこに関する疑問の声がほとんど上がらなかったのだと思います。
 
 
■手越くんに選択を強制したくない
→まず、一部報道を信じることが前提になってしまいますが、そのような意志が彼にあった場合、彼の幸福のために決断してほしい、と思う気持ちには同意しています。だからこそ、制作した動画を事務所に送りつけることはしない、と公言しました。見えるところに無理矢理持って行ったら、それは”強制"になってしまう気がして。
 
「4人のNEWSがいい」という今回の企画の主張は、ファンのエゴです。そして、いくら数千人にご賛同いただいたからと言って、それはあくまでネット上の声であり、固く意志を決めた人の決断を覆せるほどの力は持っていないと私は考えています。しかし、個人がTwitterでつぶやくように、エゴをエゴとして語る分には構わないだろう。そう思って今回のような形式を取りました。文脈として、『愛言葉』や『Love Story』や『「生きろ」』ではなく『U R not alone』という曲を選んだのにも、そういう背景があります。「NEWSに届ける」とは言ったものの、私個人としては、「もし彼等がこういうものを見たい、聞きたいと思った時に、手の届くところに在ればいいな」、という考えです。
 
 
■今はそういうことするタイミングなのか
→私は、どのような捉え方をするにしろ、今がNEWSにとって苦難の時であることは間違いないと考えています。このような事態になり、自分と向き合わなければいけない手越くんにとっても、様々な言葉を受け止めながら、粛々と仕事に取り組まなければならない3人にとっても。今4人は確実に何かに立ち向かっています。そんな4人を大好きで見守っている人は確かにいるよ、ということを私は伝えたいと思ってしまいます。
 
 
■お花畑
→考えが違う、ということで批判していただく分には構いませんが、それを「何も考えていない」と捉えるのは間違っていると思います。落ち込んでいる人も、明るく振る舞っている人も、こういうものに参加する人もそうでない人も、みなそれぞれに悩み考えた結果行動しているはずです。自分と向き合って弱さを剥き出しにするのも強さなら、増田さんのジャニーズマインドのように、弱さ辛さを一切表に出さないのも強さ。特に私は自分自身がそう在れないので、後者のような方をとても尊敬しています。
 
 
■寒い
→わからなくもないです。ただし、私個人はNEWSを応援する中で、幾度となく「愛」とか「希望」とか、そういう綺麗事を信じたいな、という気分にさせられてきました。それは『STORY』の企画や楽曲を見てもわかる通りで、こういう直球で、人の善性を信じるようなやり方こそが”NEWS風”だと私は考えています。それがたとえ、外から見たらちょっと恥ずかしいようなコミュニケーションだったとしても。
また、この企画に際して寄せられたメッセージは、そんな一言では言い表せないくらい、必死で、真剣で、切実なものでした。例えば、私の選んだ言葉とか、そういうものを批判していただく分には構わないのですが、どうかこの企画に賛同してくれた方の真心だけは尊重していただきたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
最後に、自分語りを少し。
 
 
私が映像制作に興味を持ったのは、ほかでもない、「自分の好きなコンテンツのためになりたい」という思いが始まりでした。例えば絵を描いて同人誌を発行したり、楽器を弾いたりする人がいるように、誰かに新しい「好き」を提供したり、共に盛り上がれる手段が欲しいなと思ったのです。イラストやら小説やら、一通り創作に手をつけた中で、自分が一番楽しくて、周りにやっている人がいなかったのが映像制作でした。
 
それから程なくして、私はNEWSのファンになりました。初めて買ったCDシングルである『Touch』のMVに魅せられて映像の勉強を本格的に始め、大学に入ってから仕事も始めるうちに、いつしかそのきっかけは自然と「NEWSのために映像をつくりたい」という夢に変わっていきました。それは、小さい頃から「将来の夢」の欄を毎年適当に書いてやりすごしてきた私に出来た、初めての夢でした。
 
 
いつか、NEWSのための映像がつくれたら。
 
昨年まで、それこそ『U R not alone』という曲に何度も励まされながら、結構真剣にその夢を目指して取り組んでいました。ところが、就職活動に際していろいろと思うところがあり、私の中で一旦その夢はお預けになりました。早い話が、就職を通して直球で夢を叶えにいくのをやめたので、もう叶えられないかもしれないけれど、今すぐ捨てる必要もないから心の中で額に入れて飾っておこう、という扱いにしたのです。
 
しかし今日、多くの方の助けを借りて形になったこの『U R not alone』は、正真正銘、《NEWSのために》つくった映像です。たとえ矢印の方向が違ったとしても、公式じゃなくても、そのコアは同じです。
 
見切り発車で企画を始めたときには全く思いもよらなかったことでしたが、多くの方のお力を借りて、きょう、私の夢も一つ叶いました。
 
 
 
 
 
当初、私の想定した参加人数は約100人といったところでした。
最終的には参加人数がのべ3700人ですから、おおよそ37倍に膨れ上がったことになります。
 
そんな皆さんからの(ときに嗚咽の混じった)歌声や、心を込めて綴られたメッセージや、思い出の写真に目を通していく作業は、まさにNEWSがSTORYプロジェクトで経験したことの擬似体験のようでした。『NEW STORY』に「生きていく 一度きりの物語が君のSTORY」という歌詞がありますが、まさにNEWSという繋がりによってこの場に集まった数千人分の人生を浴びたような気持ちになりました。
 
 
アイドルでもなんでもない、ただの一学生に過ぎない私が、3000人を超える人々の想いを一身に背負うことは、もう後にも先にもないのではないかと思います。それだけに、こんなどこの馬の骨ともわからない一介のファンに、皆さんの想いを預けていただいたことを、奇跡のように感じています。
 
 
繰り返しになりますが、ご賛同くださったみなさま、温かいメッセージをくださったみなさま、厳しいスケジュールの中制作に携わってくださったみなさまに心からの感謝を。
 
 
 
 
これにて、本企画は終了となります。
 
 
I hope that they will  be “4” forever.
 
 
願わくは、わたしたちの未来に枯れないクローバーが輝き続けますように。
 
 
 
 
 
2020年6月13日
べーぐる